【ダイエットに注意】たんぱく質・エネルギー低栄養状態(PEM)についてを学ぼう!
こんにちは、ムジョーです。
今日は「過度なダイエットが招く栄養不良(PEM)」について、リスクと対策をわかりやすく整理します。結論から言うと、ごはん(主食)やタンパク質を無理に削る減量は危険です。体重は落ちても、筋肉・免疫・肌や髪・集中力など、健康の土台が崩れます。
より専門的に学びたい方は栄養学の信頼できる書籍・公的ガイドラインも参考にしてください(ページ末に参考リンク)。
PEM(たんぱく質・エネルギー低栄養)とは
PEM(Protein–Energy Malnutrition)は、タンパク質とエネルギーの不足によって起こる低栄養状態です。体内で材料(タンパク質)も燃料(エネルギー)も足りなくなるため、筋肉量の減少、免疫力低下、疲れやすさ、脱毛、肌のつや低下、口内炎、むくみ、下痢、集中力低下といった症状を招きます。
もともと貧困・災害・飢餓などの環境要因で生じやすい栄養不良ですが、現代では「過度なダイエット」「偏食」「単品ダイエット」でも発生します。特に高齢者や成長期の子ども、持病のある方は注意が必要です。
PEMのタイプ
- クワシオルコル:エネルギーは比較的足りているがタンパク質が不足。むくみでやせ細って見えにくいことも。
- マラスムス:エネルギーもタンパク質も不足。著しい筋肉・脂肪の消耗が見られる。
外見だけでは判断しづらいケースがあり、特にクワシオルコルは「見た目は痩せていない=健康」と誤認されがちです。重要なのは体組成(筋肉・体脂肪)や食事内容、体調の変化を合わせて見ること。
ダイエットとPEM:なぜ起こる?
- 炭水化物の極端な削減:エネルギー不足→筋肉分解が進み、代謝が落ちる。
- タンパク質摂取不足:筋タンパク質の合成が進まず、筋量・免疫が低下。
- 食事回数・品目の減少:必須ビタミン・ミネラル不足→肌・髪・粘膜・神経機能に影響。
- 置き換え・単品ダイエット:短期的に体重は落ちても、体調悪化・リバウンドのリスクが高い。
PEMを防ぐための食事戦略(実践チェックリスト)
- 主食を抜かない:ごはん・パン・麺などのエネルギー源を確保(極端なローカーボは禁物)。
- 毎食タンパク質:魚・肉・卵・大豆製品・乳製品を手のひら1枚目安で。
- 彩りのある副菜:野菜・海藻・きのこでビタミン・ミネラルを補う。
- 間食は賢く:ヨーグルト、チーズ、ナッツ、ゆで卵、プロテインなど。
- 体重だけでなく体組成を観察:筋肉量・体脂肪率・むくみの変化を記録。
- 体調サインを見逃さない:疲労、立ちくらみ、風邪をひきやすい、肌荒れ、抜け毛が増える等。
サプリや栄養補助食品は補助です。自己判断で多量摂取はせず、必要に応じて医師・管理栄養士へ相談しましょう。
高齢者に多い「フレイル・サルコペニア」とPEM
日本では高齢者の低栄養が課題です。食が細くなる→タンパク質・エネルギー不足→筋力低下(サルコペニア)→転倒・入院・寝たきりリスク上昇という負の連鎖に陥りやすい。主食+主菜+副菜の基本を保ち、必要に応じて間食でエネルギー・タンパク質の上乗せを。
よくある質問(FAQ)
Q1. 体重は落ちているのに不健康な感じがします。PEMの可能性は?
A. 体重だけでは判断できません。食事記録・体組成・体調サイン(疲れやすい、風邪をひきやすい、むくみ等)を確認。気になる場合は医療機関へ。
Q2. 炭水化物を減らすと痩せやすいのでは?
A. 極端な制限は筋肉分解・代謝低下を招きやすく、リバウンドや体調悪化の原因になります。持続可能な軽い調整を。
Q3. プロテインやサプリだけで補えますか?
A. サプリは補助にすぎません。まずは食事全体のバランスを整え、必要なら専門家へ相談しましょう。
関連:筋肉量を守る工夫
筋肉量を維持するには十分なタンパク質+適度な運動が基本です。電気刺激の基礎は以下にまとめています。
参考ページ(学習用)
公的機関・専門情報を優先的に参照しましょう。過度なダイエット情報やバズ記事は鵜呑みにしないことが大切です。
- 国立研究開発法人系の栄養情報・Q&A(低栄養・高齢者の食事など)
- 栄養学の標準教科書・ガイドライン
- 自治体の高齢者栄養・フレイル予防資料
※本記事は一般的な情報提供です。持病・服薬・妊娠授乳・高齢者など個別性が高い場合は、必ず医師・管理栄養士に相談してください。