副業ビジネスで気を付けたい知的財産権とは?
~トラブル事例と今すぐできる対策~
副業を始める人が急増している昨今。SNSやネットショップ、ハンドメイド販売、輸入ビジネスなど手軽に始められる選択肢も増えました。しかし、その裏で意外と多いのが「知的財産権」のトラブルです。
知らなかったでは済まされない問題が、副業レベルでも起きることがあります。
本記事では、副業ビジネスを始める方が特に注意すべき3つの知的財産権トラブルとその対策をわかりやすく紹介します。
Contents
写真・画像素材の「著作権」侵害
▽ こんなケースに注意!
- ブログや商品紹介ページにネットで見つけた画像をそのまま使用
- Instagramの投稿で他人の写真を無断転載
- 無料素材サイトの画像を商用利用不可なのに使ってしまった
▽ なぜ問題?
著作権は創作した瞬間から自動的に発生するため、作者の許可なく使えばたとえ1枚でも違法になります。
悪質と判断されると損害賠償請求を受けるリスクも。
▽ 対策
- 商用利用可能な素材サイト(例:Pixabay, Unsplash)を使う
- 利用規約を確認してからダウンロードする
- 自分で撮影・作成した画像を使用する
商品名・サービス名の「商標権」侵害
▽ こんなケースに注意!
- 既に他社が登録しているブランド名を商品名に使った
- 自作のアパレルに有名ブランド風のロゴを使って販売
- メルカリやBASEで出品した商品の名前が既存の商標に類似
▽ なぜ問題?
商標権は「類似」でもアウトになります。
知らずに使ってしまっても差止請求や損害賠償のリスクがあります。
データベースで商標調査をしてみて、登録されていれば保護対象です。
JPlat-Pat:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
▽ 対策
- 出品や販売前にJ-PlatPat(特許庁の無料検索サイト)で商標チェック
- ブランドっぽいネーミングは避ける
- 自分のサービス名を将来的に商標登録することも視野に
輸入ビジネスでの「意匠権」・「特許権」侵害
▽ こんなケースに注意!
- 中国から輸入した商品が日本企業のデザインにそっくり
- 技術的に独自な構造の商品を販売していたら特許侵害の警告を受けた
- クラウドファンディングで成功した製品を模倣販売
▽ なぜ問題?
日本国内で登録された意匠権(デザイン)や特許権(技術)は輸入時点で侵害となる可能性があります。知らずに輸入しても関税で没収・販売停止されることも。
▽ 対策
- 輸入前に「J-PlatPat」で意匠・特許の登録状況をチェック
- 人気商品の模倣や“バズった商品”には特に注意
- サプライヤーの契約条件や知財クリア情報を確認
知らなかったでは済まされない、でも「知れば防げる」
副業といっても、ネット上での活動や販売は不特定多数に影響する商業行為。法律的には立派な「事業者」として扱われることもあります。
一度でも侵害トラブルになると信用低下・販売停止・金銭的損失などリスクは大きいものです。
✅ まとめ:今すぐできる知財トラブル対策
項目 | やるべきこと |
---|---|
画像使用 | 商用可の素材サイトを使う/自作画像にする |
商品名 | J-PlatPatで商標検索する/既存ブランドに似せない |
輸入品 | デザインや技術が登録されていないか事前確認する |
あとがき
副業は自由度が高い分、リスク管理も自己責任です。ちょっとした意識で未然に防げるのが知財トラブルの特徴でもあります。
スタート時から「使っていいもの/いけないもの」の意識を持ち、長く安心して続けられる副業ビジネスを築いていきましょう。